「兄貴、覚悟はよいのか」帰敬式の最中に法主(真宗興正寺派)の衣の袖をつかみ尋ねたのは、妙好人 讃岐の庄松(しょうま)さんです。周りにいた人たちは突然の出来事にびっくりしましたが、後に法主に呼ばれた庄松さんに、声をかけた理由を尋ねられ、「立派な衣を着ていても、地獄を逃れることは出来ぬぞと、後生の覚悟を聞いたまで」と答えました。法主は庄松さんに後生の意見を話され、以後庄松さんと法主は兄弟のような付き合いをしたそうです。
新年あけましておめでとうございます。本年も空知南組の実践運動へのご協力を宜しくお願い申し上げます。
昨年12月1日から3日まで、京都本山へ念仏奉仕団とくうなん米進納式に空知南組ご寺院から42名の方が参加されました。くうなん米は空知南組ご寺院で農業を営んでおられる門信徒が主体となり、ご本山へ仏飯米として進納し、また他にも沢山の野菜をビハーラ本願寺(特別養護老人ホーム)へ寄贈させていただきました。この度の進納米は940キロ、野菜は480キロで本山の方々から大変感謝されたことであります。
今回の念仏奉仕団の日程では、2日目の12月2日に本願寺第12代准如上人の御祥月法要が重なり、念仏奉仕団参加者もその法要へ参拝いたしました。法要には本願寺第24代即如前門様がご出勤されました。前門様は近年、ご病気により体が少し不自由になられたと聞いておりましたが、御影堂にてお出ましになられ、自席に着かれるまで歩行器を使われ、自らの足で歩を進められました。自席に着くまで時間を要しましたが、その歩みを進める前門様の姿に、参拝者の中から自然と南無阿弥陀仏のお念仏が溢れだしました。宗祖親鸞聖人から850年の歴史を持つ本願寺。その歴史の重みを背負い、身体が動くうちは自らの足で出勤されようとするお姿に、前門様の現世の覚悟を感じました。
庄松さんの「後生覚悟」は門徒からご門主(法主)へ、前門様の「現世の覚悟」はご門主から門信徒へと確かに伝えられました。
南無阿弥陀仏
岩見沢市幌向 本向寺住職 霊山千明